PROJECT私たちの取り組み

PROJECT07

電力

電力の需要量と供給量を予測することで、効率的なエネルギー利用へ。

2016年4月から始まった「電力小売全面自由化」。多くの事業者が電力小売事業に新規参入し、日本のエネルギー市場は大きな変革の真っただ中です。日本気象協会は、この変革に伴う顧客ニーズの変化に合わせ、再生可能エネルギーの発電出力予測や、人工知能(AI)を活用した電力需要や電力取引価格の予測など、お客様の事業に直結する気象情報サービスをいち早く開発・提供してきました。

電力需要が最も高まるのは夏冬のエアコン使用時。たとえば冬季の曇天時には、気温が低くエアコン稼働による電力需要が高まる一方で、太陽光発電もあまり期待できません。電力会社では、火力や水力といった発電方法ごとの特徴を考慮しながら、時間帯や季節の変化に応じて電力需給バランスを保つ必要があるのです。

また、必要な電気が不足する場合、小売電気事業者は卸電力取引市場を介して電気を調達する必要がありますが、その市場価格も気象条件によって大きく変動することが分かってきました。季節や天気によって変化する電力需要量と供給量、取引市場の値動きを高い精度で予測できれば、無駄のない電力調達計画が立てられるので、より効率的にエネルギーを利用することが可能になります。

日本気象協会のサービスは、エネルギー事業者の需給運用に貢献できることはもちろん、火力・風力・水力などのエネルギー源を最適に組み合わせる「エネルギーベストミックス」を実現するうえで、すでに必要不可欠なものとなっています。大きな変革が進む電力・ガス・エネルギー業界の最前線で、顧客ニーズに合った新たなソリューションを提供できるのも、この仕事の魅力のひとつです。

関連コンテンツ
DATA|日射量

気象的知見と最新の技術を活かし、新規ビジネスを創造する

環境・エネルギー事業部 エネルギー事業課
榎本佳靖

エネルギー分野では、太陽光発電出力や電力需要量、電力取引価格など、多くの要素が気象をキーに変動しています。気象ビッグデータを取り扱う中で新しいビジネスを創造し、既存の技術を発展させてサービスとして実現する。企画・開発からサービス提供・コンサルティングに至るまで、一連の業務に携われることが、日本気象協会のエネルギー事業の魅力だと思います。変化の激しいエネルギー業界の第一線で、お客様と一緒に新たな価値を創造できるのも、日本気象協会だからこそできることですね。