MEMBER職員インタビュー

電力は多すぎても
少なすぎてもいけない。
安定供給を目指して、
電力需要を予測する。

渋谷 早苗
環境・エネルギー事業部 エネルギー事業課
2016年入社
理学研究科 地球惑星科学専攻修了

設立70年という歴史がありながら、変わり続ける姿勢が魅力

大学院では地質学の分野を研究していました。研究をしていく中で、地質には昔の気候が現れていることを知り、気象の分野にも興味が広がっていったのです。気象は人の体調や感情、行動にも直結することがある自然現象。人にとって身近な存在であることから、仕事として改めて向き合っていくことも面白いだろうと考え、気象業界への就職を考えるようになりました。
複数の気象関連企業の中から日本気象協会を就職先として選んだ理由は、面接で対応していただいた人事の方の存在が大きかったように思います。私の人生を考えてくれていると感じられる対応に、この人と一緒に働きたいと思ったのです。また、就職活動の際に「日本気象協会は歴史の長い会社であるため、昔気質の社風も残っている。しかし、これから変わっていかなければならない」という、企業としての強い意思を発信していたことも、入社のきっかけとなっています。問題意識を持ち、新しいことに挑戦しようとしている環境。そこに新しく入社する私自身も、会社を変えていくための役割を担えることが面白そうだと思いました。

気象が電力需要に与える影響を分析。
電力の安定供給をサポート

入社以来ずっと同じ事業部に所属し、電力会社に向けて電力需要予測や気象予測の提供と、それらのコンサルティングを行っています。電力は貯めることの難しいエネルギーです。そのため、できる限り無駄がないように発電し、適正に使い切ることが求められます。電力は多すぎても少なすぎてもいけないため、安定供給のためには、電力需要を正確に予測する必要があります。
電力需要に大きな影響を与える要因の一つが気象状況。そのため気象に関する情報を扱う日本気象協会が、気象予測をもとにした電力需要予測を提供しているのです。私はこの分野で、お客さまである電力会社に対する需給運用のコンサルティングや、需要予測の精度向上のための技術開発などを担当しています。
電力という人々の生活を支えるためのインフラ。その適正な運用を自分たちの技術や情報が支えているということに、日々やりがいを感じています。
私たちは気象のプロですが、電力に関してはまだまだ学ばなければならないことがたくさんあります。わからないことがあればお客さまに率直に質問をして理解を深めていくように心がけています。気象のプロとして電力の事情にも精通することで、よりお客様に寄り添った情報を提供をしていきたいですね。
ただ情報を提供するだけでなく、コンサルティングをするという意識を持ち、データをもとにした予測や提案をしていくことを心がけています。また、早めの情報提供も大切です。お客さまから「早く予測を知らせてくれたので対応できたよ」というお声をいただくこともあり、自分たちの情報が社会にしっかり活きていると実感できることを喜びに感じています。

適正なエネルギー消費について
消費者個人が意識できるような
気象情報を提供していく

今後もお客さまが必要な情報提供やコンサルティングを行うことを第一に、仕事に取り組んでいきたいと思っています。また、現在は電力会社という企業に向けた情報提供やコンサルティングを行っていますが、いずれは個人に向けた情報提供にも関わっていきたいです。気象とエネルギーのつながりに対して、個人が自然に意識を向けることができるような仕組みを考えられたらいいですね。個人の意識の変化が、環境問題解決や適切な電力消費に関わっていくはずですから。
日本気象協会は今まだ変化の途中にある会社です。これまでの枠組みに捉われることなく、部署の垣根を変えて新しい事業を立ち上げていくなどのチャレンジもしていきたいです。消費者のニーズの一歩先を行くような情報を生み出していくことが目標。気象と“なにか”を組み合わせながら、これまでにないものを提供していきたい。その理想を形にするためには、私自身が仕事を楽しみ、日々の気象がもたらす影響に興味を持ち続けることが大切だと思います。

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