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交通

道路情報と気象情報を組み合せETC2.0にさらなる進化を。

「ETC2.0」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。全国の高速道路を中心に設置された約1600カ所の通信スポットと走行車両が双方向で情報通信を行うことによって、自動料金支払だけでなく、安全運転支援や渋滞回避支援、防災情報支援等、多様なサービスの展開を可能とする新しいドライバー支援システムです。

このシステムを活用すれば、ETC2.0対応の車載器やカーナビを設置した車両から、急ブレーキや急ハンドル、加速などを「どの時間に、どの場所で行ったか」といった走行履歴のビッグデータを収集することができるため、国土交通省は交通事故や交通渋滞の対策、防災対策に役立てようとしています。そこで、日本気象協会では日本道路交通情報センターとの共同プロジェクトを発足。道路情報に気象情報を掛け合わせることで、さらなる有益な情報提供に向けて研究に取り組んでいます。たとえば、膨大かつリアルタイムな走行データと気象データの分析が進めば、大雨の際の道路冠水や道路法面の土砂崩れに関するリスク検知も実現できることでしょう。

道路だけでなく、鉄道の運行に気象情報を役立てる業務、船舶の最適な航路選択のサポート、空港に駐在してパイロットへのブリーフィングや気象予測を行うなど、日本気象協会における交通分野の業務はじつに多彩です。

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DATA|積雪

前例のないプロジェクトに挑戦中

社会・防災事業部
吉田真純

現在、気象情報と交通情報のマッチングに関するプロジェクトを担当しています。このような形で道路交通情報と気象情報を組み合せた分析や研究は、世界を見渡しても誰も取り組んでいないのではないでしょうか。前例がないという難しさはありますが、そのぶん、自分の携わっている仕事が社会に大きな影響を与えるやりがいと責任感にあふれています。こうしたさまざまな社会インフラに携わっていける仕事は、日本気象協会ならではです。