MEMBER職員インタビュー

環境影響評価は、
完了するまで約4年。
一歩先を見据えた判断を。

小畑 結
環境・エネルギー事業部 環境アセスメント事業課
2018年入社
現代システム科学域 マネジメント学類卒業

今までの自分は関わったことが
ない、未知の分野に飛び込んだ

将来は起業したいと考え、大学では経済や経営を学ぶ環境に身をおいていました。そのため就職活動でも銀行や販売職などを中心にエントリーをしていたんです。しかし就職活動に行き詰まりを感じるようになり、改めて自分のやりたいことと向き合ったとき「関わったことのない分野の仕事をしたい」と考えが変わりました。大学では文系の分野で学んでいましたが、大学進学前、私は理系の学問にも興味を持っていたこともあり、参加する企業説明会のジャンルの幅を広げていくように。その過程で出会ったのが日本気象協会でした。
ふと「天気予報は毎日目にしているし、面白そうかも」と興味を持ったことが、説明会に参加するきっかけ。自分のやりたいことばかりを追いかけるのではなく、いろいろなことをやってみよう、知らない分野に飛び込んでみよう、そう思いました。
気象に関する仕事といっても、どんなことをするのかわからなかったというのが正直なところです。しかし説明会や就職試験を通じて接した社員の方々は良い方ばかり。人間関係が良くて、人としっかり向き合ってくれる、そんな人たちと一緒に働きたくなったのです。

長い時間をかけて行う
風力発電事業における環境影響評価

入社以来担当しているのが、風力発電事業の環境影響評価です。電力事業者は風況等の様々な条件から風力発電事業の事業計画地の絞り込みを行います。事業計画地を選定してすぐに建設を開始するわけではないんです。事業の採算性を考えるだけではなく、事業を実施することで周囲の環境にどのような影響を与えるのか、事業者が自ら調査、予測及び評価を行い、一般の方々や行政機関等から意見をお聞きし、それらを踏まえ、よりよい計画とするための環境影響評価を実施する必要があります。
例えば騒音、水質、動物、景観等の項目がありますが、皆さんがよく気にされる項目は騒音です。実際に現地の騒音を調査し、風車が稼働した際の騒音を予測します。この風力発電事業による環境への影響が小さくなるよう、中立的な立場で事業者の方と事業を検討し、行政機関へ提出する書類を作成するのが私たちの事業部。どの案件もチームで取り組んでおり、その中で私は、主担当として、事業者の方やさまざまな環境影響評価項目の担当者との調整、各手続きにおける評価書のとりまとめを担当しています。
環境影響評価は約4年という時間を要する手続きで、さらに状況によっては途中で計画が中断となってしまうこともあります。手続きをスムーズに進められるよう将来を見据え、今後想定される課題を早めに事業者の方に伝え、早期に対応できるようフォローしていくことが求められます。長期間に渡る手続きなので、最初はあまり話ができなかった事業者の方と、次第に相談し合える関係を築けるようになると、信頼を得られていると感じられますね。「任せるよ」というひとことが、私にとって大きなやりがいです。

経験を積みながら、
専門知識を身につけたい

誰に何を相談したらいいのかもわからなかった1年目。評価書の最終確認が追いつかずに焦っていた私を、他にも多くの案件を抱えている上司が何も言わずに手伝ってくれました。そのときに言われた「焦らなくても、1年後、1つでもできることが増えていったらいい」という言葉で、気持ちが軽くなったことが印象に残っています。
まだ環境影響評価で経験していない手続きもあるので、まずはすべての手続きを経験することが今の目標です。業務を進めていく上で一番大切なのは、専門的な知識ではなくてコミュニケーション能力。チームで取り組むため、個人の業務状況の把握や小さな情報の共有を大切にしています。また、評価書作成の際には1000ページを超えることもあります。一般の方が見てもわかりやすいか、また全体を通して矛盾がないかをチェックする力が求められるのだと感じています。
今後、少しずつ知識を重ね、環境影響評価項目の専門的な知識の勉強もしていくことが、今後関われる仕事の幅に繋がっていくのだと思います。ステップアップしていけるよう、積極的に他の方々の仕事を手伝いながら、経験を増やしたいです。

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